TOEFL/Duolingo対策!各テストの特徴と対策とは?

海外留学や進学を目指す方にとって、英語能力試験のスコアは重要な要素です。世界中の多くの教育機関で、特にTOEFLとDuolingo English Test(DET)が採用されています。本記事では、TOEFLとDETの特徴や違い、効果的な対策法、そしてアメリカ大学進学を目指す方に向けた選び方のポイントを詳しく解説します。

TOEFLとDuolingo English Testの試験概要

TOEFLとDuolingo English Test(DET)は同じ英語能力を測るテストでありながら、形式や特徴に大きな違いがあります。まずは両テストの基本的な概要から見ていきましょう。

試験形式と構成の違い

TOEFLはReading、Listening、Speaking、Writingの4セクションに明確に分かれています。試験時間は約2時間で、会場受験または自宅で受験可能なHome Editionの2つから選べます。

一方、Duolingo English Test(DET)は適応型のテスト形式を採用しています。明確なセクション分けがなく、読解・聴解・会話・記述が融合した形で出題されます。試験時間は約60分で、24時間いつでも自宅から受験できる手軽さが特徴です。また、DETではビデオインタビューセクションがあり、受験者の実際の英語力を測る材料として提出されます。ただしこのセクションは採点外です。

スコア体系と評価方法

TOEFLのスコアは0〜120点の範囲で、各セクション(Reading、Listening、Speaking、Writing)がそれぞれ30点満点で評価されます。各セクションのスコアが個別に表示されるため、自分の強みと弱みがはっきりと分かります。

Duolingoは10~160点の範囲で評価され、Literacy(読み書き)、Comprehension(理解力)、Production(発話・作文)、Conversation(会話力)の各スキルについてのサブスコアが提供されます。DETの大きな特徴はスコア通知が48時間以内と速い点で、急ぎの出願に対応できます。両テストともスコアの有効期間は2年間です。

以下はTOEFLとDETをIELTSとCEFRに換算した場合の比較表の一例です。大学出願の際の目安としてご参照ください。

TOEFL DET IELTS CEFR
120 160 8.5-9.0 C2
100 130 7.0 C1
80 110 6.0 B2
60 95 5.5 B1

難易度と問題傾向の特徴

TOEFLはアカデミックな内容を重視したテストです。長文読解や大学の講義を模した音源など、学術的な内容の問題が中心となります。時間制限が厳しく、集中力と学術語彙力が求められるため、本格的な大学での学習に近い経験ができます。

一方、Duolingoは短くランダムな問題がテンポよく出題されるのが特徴です。長文はなく分量は軽めですが、即時応答や記憶系の問題が多く含まれており、瞬発的な英語力が試されます。メモが禁止で画面から目を離せないというルールがあるため、集中力と適応力が求められる点に注意が必要です。

難易度の感じ方には個人差があります。TOEFLは長時間の集中力と学術英語に強い人に、Duolingoは瞬発力と柔軟な対応力を持つ人に向いている傾向があります。

TOEFL対策の効果的な対策

TOEFLで高得点を取るためには、テストの特性を理解した上で戦略的に対策を立てることが重要です。ここでは、効果的なTOEFL対策法を紹介します。

学習期間と計画の立て方

TOEFLの対策には一般的に最低3ヶ月から半年程度の準備期間が推奨されています。特に高校生や英語圏での学習経験が少ない方は、十分な時間を確保する必要があります。

効果的な学習計画を立てるには、まず模試などで現在の実力を把握し、目標スコアとのギャップを分析しましょう。セクションごとの弱点を特定し、それに合わせた学習プランを作成することが成功への近道です。例えば、Readingが弱ければ学術的な長文読解の練習に重点を置くなど、メリハリをつけた学習が効果的です。

週ごとの学習計画を立て、各セクションをバランスよく学習しながらも、弱点強化に多めの時間を割くことをおすすめします。特に試験直前期は模試形式での演習を繰り返し、時間管理のスキルも磨いていきましょう。

セクション別の勉強法

Reading対策では、学術的な長文に慣れることが重要です。科学、歴史、社会学などの分野の英文を読む習慣をつけましょう。時間を計りながら問題を解き、スキミング(文章の要点や大まかな意味を速く読んでつかむ技術)やスキャニング(必要な情報をできるだけ速く探す技術)の技術を磨くことが効果的です。

Listening対策は、大学の講義や学術的な対話に慣れることがポイントです。ノートテイキングの練習も重要で、キーワードや要点を素早く書き取る訓練が必要です。TED Talksや大学のオンライン講義などを活用すると良いでしょう。

Speaking対策では、制限時間内に論理的に意見を述べる練習が必要です。録音機能を使って自分の回答を録音し、流暢さや論理性を客観的にチェックすることが上達の鍵となります。テンプレートを活用しつつも、自然な発話を心がけましょう。

Writing対策は、統合型と独立型の両方の課題に対応できるよう練習が必要です。特に統合型では、読解と聴解の情報を適切に統合する能力が求められます。時間を計って書く練習を繰り返し、添削を受けることで上達します。

おすすめの教材と活用法

TOEFL対策には信頼性の高い教材を使用することが重要です。以下におすすめの教材をご紹介します。

  • Official Guide to the TOEFL iBT Test (ETS公式ガイド)
  • ETS公式模試(TestReady)
  • TOEFL専用の単語帳(例:TOEFL iBT TEST対策 必須英単語3800)
  • 各出版社の対策参考書(旺文社、デルタなど)

教材の効果的な活用法としては、まず公式ガイドでテストの形式や採点基準を理解し、セクションごとの対策書で基礎を固めることが大切です。その後、公式模試で演習を繰り返し、本番の雰囲気に慣れていきましょう。

単語学習は毎日少しずつ継続することが重要です。特にアカデミックな文脈で使われる語彙を重点的に学習することをおすすめします。オンライン学習プラットフォームやアプリを活用して、隙間時間を有効活用するのも効果的です。

Duolingo English Test(DET)の効率的な対策

Duolingo English Testは比較的新しいテストですが、その利便性から急速に採用校が増えています。効果的な対策法を知り、高得点を目指しましょう。

DETの特性を理解した勉強アプローチ

Duolingo English Testは適応型テストであるため、従来の英語テストとは異なるアプローチが必要です。問題が短く、様々なタイプの問題がランダムに出題されるため、幅広い英語スキルを柔軟に使いこなす能力が求められます。

DETの対策期間は一般的に1ヶ月から数ヶ月程度が目安ですが、目標スコアや現在の英語力によって異なります。DETの特徴である「即応性」を鍛えるためには、日常的に英語に触れる習慣を作ることが重要です。英語のポッドキャストを聴いたり、短い英文を読んだりする活動を日々の生活に取り入れましょう。

問題タイプ別の対策方法

DETには様々な問題タイプがありますが、特に対策が必要なものをいくつか紹介します。

C-test(穴埋め問題)対策では、文脈から適切な単語や語句を推測する能力が必要です。短い文章を読み、一部を隠して予測する練習が効果的です。

ディクテーション(書き取り)問題では、短い音声を聞いて正確に書き取る練習が重要です。YouTubeの短い動画やポッドキャストなどを使って、聞いた内容をそのまま書き取る訓練をしましょう。

即時応答問題では、与えられた質問に対して瞬時に回答する能力が試されます。日常的な質問に対して英語で即答する練習を繰り返し、反射的に英語で考え、話す習慣をつけることが大切です。

読み上げ問題では、テキストを自然な発音とイントネーションで読むことが求められます。英語の文章を声に出して読む練習を日常的に行い、録音して自分の発音をチェックすることをおすすめします。

DET特有のルールと注意点

DETを受験する際は、特有のルールを理解しておくことが非常に重要です。試験中はカメラとマイクを通じて監視されており、不正行為と判断されるとスコアが無効になる可能性があります。

特に注意すべき点として、試験中は画面から目を離さないこと、メモを取らないこと、第三者の助けを借りないことが厳格に求められます。また、試験環境も重要で、明るく静かな部屋で、背景に余計なものがない状態で受験する必要があります。

試験が無効になる主な原因は、画面外を長時間見る、部屋に他の人が入ってくる、周囲の騒音が大きいなどです。これらのリスクを避けるため、受験前に公式ガイドラインを熟読し、事前に環境を整えておきましょう。

また、DETは月に2回までしか受験できないという制限があります。このため、本番に向けて十分な準備をし、最適なコンディションで臨めるよう計画的に進めましょう。

アメリカ大学進学におけるテスト選びのポイント

アメリカの大学に進学する際、英語能力証明としてどのテストを選ぶかは重要な決断です。特にスポーツ留学を考えている方にとって、効率的なテスト選びは合格への近道となります。

各テストの認知度と採用状況

TOEFLは長い歴史を持ち、世界中の教育機関で広く認知されています。ETSの発表によると、世界11,000校以上の教育機関でTOEFLスコアが採用されています。特に名門大学や伝統ある大学では、TOEFLスコアを要求されることが多いです。

一方、Duolingo English Testは比較的新しいテストですが、近年急速に採用校が増えています。Duolingo公式の発表によれば、2024年時点で世界5,500以上のプログラム、アメリカ国内では約3,000校で採用されているとのことです。特にコロナ禍以降、その利便性から多くの大学がDETを正式な英語能力証明として認めるようになりました

アメリカのスポーツ留学を考える場合、NCAA、NAIA、NJCAAの各組織の加盟校の受け入れ状況を確認する必要があります。これらの組織自体は特定の英語テストを指定していませんが、各大学が独自に入学基準を設けています。

サッカー留学志望者のためのテスト選び

サッカー留学を目指す方にとって、英語テスト選びで考慮すべき点がいくつかあります。まず、志望校がどのテストを受け入れているかを確認することが最優先です。特に特定の大学やプログラムを強く希望している場合は、その学校の要件に合わせたテストを選びましょう。

一般的に、サッカー留学におけるスコアの目安はTOEFL iBTで61〜80点、Duolingo English Testで95〜110点程度(CEFR換算でB1〜B2レベル)とされています。もちろん、より高いレベルの学術プログラムを希望する場合は、より高いスコアが求められることがあります。

サッカー選手として技術があれば、英語スコアが多少基準に満たない場合でも条件付き入学が認められるケースもあります。このような場合、入学後に大学のESL(English as a Second Language)プログラムを受講することで正規課程への移行が可能になることがあります。

費用と時間の観点からの比較

テスト選びにおいて、費用と時間の観点も重要な判断材料となります。TOEFLとDuolingoでは、これらの点で大きな違いがあります。

費用面では、TOEFLが195ドル(約30,000円)程度であるのに対し、Duolingoは65ドル(約10,000円前後)とかなり安価です。

また、スコア報告の費用もポイントです。TOEFLでは一定数以上の大学へのスコア送付には追加料金がかかりますが、Duolingoでは無制限に無料でスコアを共有できます。多数の大学に出願予定の場合、DETのほうがトータルコストを抑えられる可能性が高いです。

時間の観点では、Duolingoは試験時間が約60分と短く、自宅から24時間いつでも受験可能という大きなメリットがあります。さらに、スコア通知も48時間以内と非常に速いため、出願期限が迫っている場合に特に有利です。一方、TOEFLは試験時間が約2時間で、スコア通知には6〜10日程度かかります。

向いているタイプの比較

TOEFLとDuolingo English Testはそれぞれ向いているタイプも異なります。両テストを比較して、自分に合った方を選ぶ際のポイントをいくつか紹介します。

TOEFLは以下のような方に向いています。

  • 長文読解や学術的な内容に強い
  • ノートを取りながら学習するスタイルが身についている
  • じっくり考えて解答するタイプ
  • 体系的な学習で着実に力をつけたい

一方、Duolingo English Testは以下のような方に向いています。

  • 短い問題に素早く対応する瞬発力がある
  • 様々なタイプの問題に柔軟に対応できる
  • 長時間の集中が苦手
  • 自宅など落ち着いた環境で受験したい

初めてのテスト受験を検討している場合は、両テストの無料サンプル問題や模試を体験してみることをおすすめします。実際に問題を解いてみることで、どちらのテスト形式が自分に合っているかを判断する材料になります。

また、英語学習歴や得意な分野も考慮しましょう。例えば、英会話には自信があるがライティングに不安がある場合、それぞれのテストでその技能の比重がどの程度あるかを確認することも大切です。

まとめ

本記事では、TOEFLとDuolingo English Testの特徴や対策法、アメリカ大学進学におけるテスト選びのポイントについて解説しました。

  • TOEFLは伝統あるテストで認知度が高く、学術的な英語力を測定するのに適している
  • Duolingo English Testは受験の手軽さとスピードが魅力で、採用校も急速に増加している
  • 対策法はテストごとに異なり、TOEFLはセクション別の対策、DETは適応型問題への対応力が重要
  • テスト選びは志望校の要件、時間的制約、自分の英語スキルを考慮して判断すべき

英語テスト対策と留学準備は長期的な取り組みが必要です。特にアメリカの大学へのサッカー留学を目指す方は、英語力とサッカースキルの両方を高めながら、計画的に準備を進めることが大切です。キミラボでは、アスリートのキャリア形成を長期的かつ継続的にサポートしています。高校卒業後のスポーツ留学や、大学卒業後の就職・プロアスリートへの道など、多様な選択肢を提供しています。特に、アメリカ大学スポーツ留学のサポート相談件数1,000件以上の実績を持ち、500校以上の提携大学から選手のレベルや希望に最適な学校を紹介しています。英語テスト対策から大学選びまで、あなたの留学計画をトータルでサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。

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